略歴

CM、映画、演劇・オペラへの振付

テキストなど

  略歴

1970年東京に生まれる。幼少時にバレエ、ジャズダンスを学び、高校時代にはストリートで踊る。そこでの振付力が評価され10代でショービジネス界に振付家としてデビュー。'89年、早稲田大学文学部演劇学科入学と同時に公演活動を開始。同大大学院在学中の'94年にレニ・バッソを結成しアーティスティックディレクターを務める。同年、フランスの名門バニョレ国際振付賞からの推薦を受け同賞の東京プラットフォームに出展し高い評価を受け、ダンスマガジンが選ぶ「世界のコレオグラファー50」に最年少で選出されるなど、次代を担う才能として広く認知された。ストリート的な奔放なリズム感とクールなグルーヴ・メイク、そして叙情性と硬質さを併せ持ったスタイリッシュな作風は「知的で洗練された」「日本人には珍しいクールなセンスと構成力の確かさが光る」との評価を受ける。また、特異な身体性をもつ日本有数のダンサーとしても確たる地位を得ている。'95年、ダンスマガジン誌における年間ベスト作品に選出された「Enact Frames of Pleasure」を発表後一年間文化庁派遣芸術家在外研修員として欧州に滞在し、ダンスの世界的中心でその現在と問題を共有する。'96年の帰国後、欧州滞在中に考案した独自の振付法「グリッド・システム」を用いた作品を立て続けに発表。ダンスと光、リズム、映像が交錯し展開する作品スタイルが確立される。'98年の『Slowly, Slow for Drive』によって日本インターネット演劇賞最優秀パフォーマンス賞を受賞。'99年には第一回リトルアジア・ダンス・エクスチェンジ・プロジェクトに日本代表振付家として参加、初のソロダンス作品を台湾、東京、香港で上演。同年、清水港で上演されたシアターオリンピック特別公演『忠臣蔵』を平田オリザ、宮城聰ら現代演劇界の才人らと共作、清水市民100名による群舞を振り付ける。アメリカ3大フェスティバルのうちベイツ・ダンス・フェスティバル('01)とADF('03)から新作の滞在製作を依頼され現地のダンサーを用いた新作とソロ作品を創作、上演し全米から集まった関係者から強い支持をうけ米国での評価を決定的なものとする。ADFのために振付けた「enact oneself」はその年のベストダンス・オブ・イヤーに選出。'03年、世田谷パブリックシアターからの依頼を受け初の本格的ソロ作品『スクランブル・スイート』を製作、シアタートラムにて上演。'05年9月には米国フィラデルフィアのダンスカンパニーThe Group Motionのために振付・演出・映像を提供した中編「Rondo」がプレミアされ、米国内を巡演、日本でも上演された。2006年、神奈川県立美術館創立35周年記念オペラ『愛の白夜』の製作に際し、演出の白井晃氏の指名でダンスパートの振付と演出を担当。同作品は、多数の受賞を果たし、2009年に再演。
2007年、イギリスのダンスカンパニーACE dance and musicの依頼を受け同カンパニーのダンサーを用いて委嘱作品『Skin』を滞在製作。同作は全英を巡演し、好評につき期間を延長して上演された。2009年には、フランスのチェンバーロックバンドArt Zoydの新作オペラ『KAIRO』(原作:映画監督・黒沢清)に出演し、その圧倒的なパフォーマンスは舞台専門誌だけでなく映画雑誌『カイエ・デュ・シネマ』でも絶賛された。
 レニ・バッソの活動の傍ら「モーニング娘。」のポーズディレクションや、松本人志との共同振付などでCMも手がけ、2010年にはYAMAHAのCM上原ひろみ×レニ・バッソに振付・出演。ジャズピアニスト上原ひろみの生演奏に、カット割りをしないCM撮影への振付が話題となる。黒沢清監督作品『大いなる幻影』『回路』では役者として出演も果たしている。

2010年4月よりソロ活動を開始、同じくArt Zoydの新作 Choreographic Concert 『The Black Particles』(Enghien - les - Brainsにて 2010年11月20日 世界初演)のソロ振付・出演。他、12月4日、松本市美術館にて映像インスタレーション・パフォーマンス『Rhythm En "M"』振付・指導・演出、2011年1月、神奈川県立近代美術館 鎌倉館にて『HITO展』 パフォーマンス実施。7月16日、松本市縄手商店街にて、ダンス・音楽・映像表現が融合したアートイベント『nawate art night』を信州大学にて企画・演出、地域文化創造活動にも積極的にアプローチする。10月神奈川県民ホール主催アート・コンプレックスにて振付・演出・出演。2012年3月にはアジア国際共同制作 To Belong project の試作発表し、継続プロジェクトとして毎年新作を発表。2012年4月『To Belong』ジャカルタ公演、9月『To Belong-dialogue-』東京、神戸公演、2013年2月『float, on』松本公演、11月『To Belong-cyclonicdream-』茅野公演、2014年3月シンガポール公演を成功させた。2013年度信州大学文化庁事業『往来と創発』に続き2014年度も継続事業として『共時と創発』の総合プロデュースを担当。地域文化総合活動も意欲的に行う。シンガポールNUS Arts Festival 2014では、シンガポールダンサーへの振付委託作品『Emotional Strata』発表。2014年DNAフェスティバルにて、青山円形劇場にて『To Belong/Suwung』(10月3〜5日、青山円形劇場)上演し好評を得る。12月国際共同制作インドネシアオペラ『Gandari Dance Opera』 (2014年12月12,13日、Teater Jakarta) に振付提供、2015年3月ソロ作品『route 1 永遠と一秒の間』を発表。ACC個人助成日米芸術交流プログラム2015グランティスト。
東南アジアとの国際共同制作プロジェクト第2弾Cross Transit project  http://www.akikokitamura.com/crosstransit/を始動。シアタートラム、まつもと市民芸術館にて、『Cross Transit』(2016年9月22日、9月29日〜10月2日) を発表。2017年1月6~7 日、New York Japan Society にてダンスソロ作品『TranSenses』を世界初演。

早稲田大学大学院卒(舞踊・演劇)
信州大学人文学部 芸術コミュニケーション講座准教授

   

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CF
2010 YAMAHA 上原ひろみ × レニ・バッソ 振付・出演
2000 JT『飲茶楼』シリーズ(T:モーニング娘。)ポーズ演出
1999 デジタルツーカー東北(T:藤崎奈々子・くりーむしちゅう)振付
1998 Play Station『クラッシュ・バンディクー3』松本人志と共同振付ほか

映画

2000 『回路』(D:黒沢清)出演
1999 『大いなる幻影』(D:黒沢清)出演

演劇・オペラ
2006/2009 横浜開港150周年第16回神奈川国際芸術フェスティバル オペラ『愛の白夜』  初演/改訂決定版(作曲:一柳 慧、台本:辻井 喬、指揮:大友直人、演出:白井 晃) 振付・出演
2000シアターオリンピック企画公演『忠臣蔵』(脚本:平田オリザ/演出:宮城聰)振付
1996 ク・ナウカ・シアターカンパニー『オズの魔法使い』(演出:宮城聰)振付
1995~6 ミヤギサトシ・ショー『炎』正・続編 出演・振付・共同演出

   
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